人垣をかきわけながら竜夜は騒ぎの中心へと駆け付けた。

腰にさす刀に知らず手を伸ばし。

「なっ!ちょっと落ち着こうよ!」

その時。

竜夜と月華、そして見物人の耳に脅えた様な女性の声が響いた。


「うるせぇ!お前、もう止めろと言っただろうが!」


そして、雷もかくやという様な大音響が鳴り響く。