キーンコーンカーンコーンと　学校の
日常の　放課後のよくある　風景のなかでの
恋したい　恋されたいと　願う生徒達。

勉強に一途で　誰にも頼らず　やっていこう
という　生徒。

その他の　もろもろの　男子女子生徒の
中での　黒田洋と　赤川洋子の
日常が　始まった。

もう少しで　７月になる初夏の夕日の
こぼれ日の下に　黒田洋はいた。

黒田洋は

「オレは　これから　どうなるんだろう」

と　独り言を　言っては　
なんか　年をとった　年寄りみたいだなと
思って　初夏の夕日の　太陽の下に
出ていった。

そして　少し出口から　歩いたら
他の生徒達が　何か　言っていた。

「あ～あ　このまま勉強づけの
　毎日かぁ～
　やだな～」

と　一人の生徒が　言ったかと思ったが

「もう少しで　夏休みだけど」

と　言い返した。

「そっか　そうしたら　いっぱい
　遊べるな　やった～」

そんな　男子と　女子生徒達の声が
聞こえてきて　黒田洋は　思わず

「くっそ　ムカつくなー」

と　相手に　聞こえないように
ひとりこぼした。

でも　これから先の人生　女友達なんて
作ろうにも　どう女子に接していいか
わからなくなった　オレには
関係ないことか。
まあ　仕方ないよな。
どうせろくに　女子とは
口もきけないからな。

そんなことを　思いつつ　帰路に
つこうとした　黒田洋は
でも　なんか　友達じゃないのに
妙に　引っかかる　女子が
いるんだけどな。
たしか　赤川とか言ったっけ。
おかしいな　こんなことを
このオレが　思うなんて。

まあ　いいかと　思って　帰り道を
歩きだした時　遠くのほうで
キレイな　澄んだ歌声が　聞こえてきた。

あの声は　あの聞き覚えのある声は
まさかと　思ったとき　相手の女子も
こっちに　気付いて　お互いに
ドキッとしていた。

その女子は　とっさに　こう言ってきた。

「あっ　あっ　あのその
　く　黒田くん。
　帰り道こっちなんだ。
　びっくりしちゃった」

と　赤川こと
赤川洋子(あかがわようこ)は　好きな歌を
歌っている　声を　聞かれて
どうしていいか　わからずに
とっさに　思ったことを　言っのだった。

赤川洋子は　相手の目を見つめて
何か　まずいことを　言ってないか
内心　びくびくしながら　相手の
返事を　待った。