- 作品番号
- 1354254
- 最終更新
- 2016/08/17
- 総文字数
-
99,051
- ページ数
-
159ページ
- ステータス
-
完結
- PV数
- 139,953
- いいね数
- 0
15歳の春、
自分が生まれてきてはいけない子供だったことを知った。
2016.7.31 ~ 2016.8.16
この作品のレビュー
2016/09/14 08:01
飛べ。限界を知って、可能性を信じて。
瑞穂の目には、誰もが「穴顔」にしか映らない。
顔があるのは、新しい家族だけ。
恐怖の対象、母親代わりの人。
冷たく苛立った、腹違いの兄。
単身赴任中の無責任な父。
瑞穂の世界そのものだった母はもういない。
私は母に裏切られたの?
誰の言葉を信じればいいの?
私は存在していていいの?
学校で「穴顔」じゃない人に出会った。
溌剌とした美少女のマリ。
自由自在に飛び回る遊馬。
穴顔とそうじゃない人の違いは何?
ときどき訪れる鮮明な白昼夢の正体は?
私に手を差し伸べる彼らは何を思っている?
傷付け合ってしまった不器用な家族は、やがて互いを見つめ合う。
目に見えるもの、見えないもの。
大切な感情は、真実は、どこにあるのか。
少しずつ顔を上げていく瑞穂と、彼女を救いたい皆の思いがようやく噛み合う瞬間は、「温かい、優しい」だけでは言い表せません。
瑞穂が見届ける「さよなら」が胸に迫りました。
瑞穂の目には、誰もが「穴顔」にしか映らない。
顔があるのは、新しい家族だけ。
恐怖の対象、母親代わりの人。
冷たく苛立った、腹違いの兄。
単身赴任中の無責任な父。
瑞穂の世界そのものだった母はもういない。
私は母に裏切られたの?
誰の言葉を信じればいいの?
私は存在していていいの?
学校で「穴顔」じゃない人に出会った。
溌剌とした美少女のマリ。
自由自在に飛び回る遊馬。
穴顔とそうじゃない人の違いは何?
ときどき訪れる鮮明な白昼夢の正体は?
私に手を差し伸べる彼らは何を思っている?
傷付け合ってしまった不器用な家族は、やがて互いを見つめ合う。
目に見えるもの、見えないもの。
大切な感情は、真実は、どこにあるのか。
少しずつ顔を上げていく瑞穂と、彼女を救いたい皆の思いがようやく噛み合う瞬間は、「温かい、優しい」だけでは言い表せません。
瑞穂が見届ける「さよなら」が胸に迫りました。
2016/08/27 10:27
ネタバレ
とても辛くて優しい物語
15歳の子が向き合うには余りに重たすぎる状況に、胸がキリキリと痛みました。しかし次のページをめくらずにはいられず、祈るようにして読み進めました。
ここからネタバレになります。
幽霊や魂でなく、記憶だとしたところがとても好きです。これまでの彼女との思い出や、彼女が瑞穂の中にしっかりと遺していったものがあるからこそ支えになったのであり、それはこれから先もずっと消えずに残っていくのだなと思うのです。姿は見えなくても、触れ合えなくても語り合えなくても、過去の積み重ねとしてしっかりと息づいている。永遠に消えることはない。これこそが絆であり、人と人の繋がり。そんなことをじっくり考えさせられました。
素晴らしい作品をありがとうございました
2016/08/18 22:02
ネタバレ
考えさせられる作品
重いテーマだったせいもあり、とても考えさせられる作品でした。
生まれてくる意味。
生まれてきた理由や経緯。
瑞穂と七都、それぞれの気持ちを思うと、切なくてたまりません。
親には親の事情があり、その全てをたった15歳で背負うことも理解することも難しい。
でも、生まれてくる子供に罪はない。
精一杯子供達を愛そうとし、それが少し間違った方向に行ってしまっても、子供達を思ってるからこそのこと。
身近な人以外、瑞穂にはすべて穴顔に見え、表情のわからない世界で生きることは、想像を絶する辛さがあったとおもいます。
目に見える世界以外にも、たくさんの意味があることを、教えてもらえるような、そんな素敵な作品でした。
どうか瑞穂、そして理香子さんを含めた家族が、これからたくさん幸せになれますように。