キッチンを借りて、冷蔵庫にあったものを適当に使って、病人も食べやすそうなものを作った。

「茉李ちゃんのお料理食べられるなんて…」

部屋に持っていくと、若干感動のこいつ。

「おいしい!茉李ちゃん料理上手!家の母さんより上手だぁ」

絶賛褒められてるけど、いつもなら盛大に「あんたに言われても嬉しくなーい!」って言い返すけど、病人だし、そんなにおいしそうに食べられちゃそんなこと、言えない。

意外と褒められて嬉しい気持ちも。

こいつとなんやかんやいて、楽しくないわけでもないんだなぁって思った。

「早く元気になってよ」

私は自然にこんな言葉をかけていた。