[ん~頭痛い!昨日は飲みすぎちゃったかな…]

もう朝…と目を開けると梗の腕の中でいる私はびっくりして掛け布団を握りしめ飛び起きた!!

『ああっ、おはよ、お前かなり酔っぱらってたけど頭痛くないか?』

と優しい言葉をかけながら[飲んどけ]と、胃薬を渡された。

ヤバイ!どうしよう…

『なぁ、お前さぁ今まで色々あったかもしんねぇけど、京陽さん好きでもいいから俺にしねぇか?』

『えっ…お互い酔っぱらってたし、責任感じなくていいよ!』

『そんなんじゃねぇ、お前さぁ、俺の前ではかわいいじゃん、俺にしとけよ』

とシャツを羽織ながら煙草を燻らす梗が私がほんとに欲しかったものを言葉で綴ってくれた。

『…』

『嫌なら無理にいわねぇ…って』
私は梗のシャツを握りしめ、

『違うの!嫌じゃないの!こんな私でも?』

『ああ』

『体傷だらけなのに…?』

『あっ、髪で誤魔化してるけど俺は顔に傷あるし』

“ ほら”と私に顔の傷を見せてきた梗は、綺麗な顔をしていたが、ホストでは致命的と言える右眼の横から頬の辺にシュッと傷跡があった。

『梗…』

『俺いつの間にか凛蝶が好きになってた。
だから俺はSecondでもいいから一緒にいよう?』

『…梗…ありがとう…
梗はSecondじゃないよ…
私ね、我儘ばかり言ってるけど…
梗が好き…』

梗は嬉しそうに私に笑顔を向け、煙草を消すとぎゅうと抱きしめてきて激しく口付けし、再び二人で布団の海に沈んでいった。