しばらくしてシャンパンコールが始まり運ばれてくると、珍しく凛蝶に京陽が寄ってきた。

『ほんまはこれ、ボクん為やろ?
おおきに♪』

凛蝶の耳元に京陽が囁くと、はにかんだ凛蝶をみて俺はムカついた。

『俺の客なんですから馴れ馴れしくしないでください!京陽さん!』

『そら堪忍』

と、京陽さんにわざと見せつける様に凛蝶を抱き寄せようとしたら、

『誰がぁあんたのぉお客よぉ!
京陽の代わりなんだからねぇ!あんたこそぉ…あんたこそぉ…』

と罵声を浴びせるのかとおもえば、飲みすぎてろれつ回らないし泣きそうじゃねぇか…

盛り上がらないシャンパンコールを後に俺は凛蝶を店の外に連れ出した。