次の日からなんとなく、無意識のうちに涼介くんを探すようになっていた。

「何ぼーっとしてんだよ」


きっと心配してくれている。昨日は保健室で少し寝た後早退したから。
こういう時の春斗は結構優しい。

「遅刻してきてさ・・・せっかく待っててやったのに」
「はは、ごめんごめん」


あくまで元気を装う。昨日よりはマシだけど、やっぱりちょっとキツイ。

その時、涼介くんが目に入った。


「あ・・・」
「誰?あいつ」
「あ、涼介くんっていって昨日ちょっと世話してもらって」
「ふーん・・・」


まさか倒れたから運んでもらったなんて言えない。これ以上心配はかけたくない。