「あ、おはよー春斗」
「どしたの、今日は早いじゃん」
「うん、久しぶりにお弁当作ろうと思って」
「お!」
「ごめんね、最近作ってなかったから」


俺の大好きな卵焼き。少ししょっぱいのが好きだって事、彩音はわかってくれてる。母親は未だに激甘の卵焼きを作ってくる。


「卵焼きも入れといてあげたよ」



そう言う彩音。高校生になって、可愛かった彩音は綺麗になった気がする。
いつ見ても思う。ああ、好きだなって。



いつから好きかはわからない。
けれど多分、俺を助けてくれたあの頃から。