「ねえ、恋ってどんな感じなの？」
「うーん・・・」

奈々子はもともと自己主張があまり上手じゃないみたいなのに、一生懸命考えてくれていることが嬉しい。


「どれだけ辛くても、その人の笑顔を見ればすぐに元気になれる。
どれだけ辛くても、その人が喜んでくれたらどんな苦労も一瞬で忘れる。
私はそう思うな・・・」
「へえ・・・」


私はみんなが笑顔になってくれればそれでいいって思ってたから、特別誰かが笑顔になればなんて考えたこともなかった。

「でも恋の形は人それぞれだから、あんまり参考にしすぎないでね・・・？」
「ううん、ありがとう」
「うん・・・！」