だけど、1つだけ消えなかったものがある。 あのとき残した2人のしるし。 とてつもなく小さいが、原稿用紙にきっちりと書かれていた。 きっと、今までに発売された単行本にも書いてあるのだろう。 子供の頃の約束だとか言って、無理矢理設定を作るような気がする。 けれど私は、それでもいいと思う。 あの世界が変わったのなら。 彼らに未来があるのなら。 学校へ行く準備をして、空へそっと願った。