「僕は校長先生の親友なんだよ? いっつも話し相手になってあげてるの。家ではずっと自室にこもりきりで勉強ばかりしている、つまらない君とは違ってね」
親友、だと!?
そんなの、まだ原作にも出てきてない。
というか、校長先生を中心とした三角関係ができているなんて。
それはさすがにファンにも受けないんじゃ…というようなウィーユーの未来を心配しつつ、2人の会話に耳を傾ける。
「そんなに校長が好きなら、校長室で1日を過ごせばいいじゃないか! 俺のことなんてお構いなしに」
「それとこれとは違うじゃん! なんで、頭良いのにこういうところは分からないかなぁ、無駄な知識ばっかり詰め込んでるんじゃないの?」
「………っ!」
これ以上、仲が割れてしまったらまずい。
そう思ったのか、タイガが止めに入った。
「もういい加減にしろ! そんなに無駄なことで言い争って! 見つかったら、テメェらのせいだかんな!」
「………あ、そうだね。ごめん」
「俺も悪かった」
無事に仲直りできたみたいで良かったが、タイガのその声が一番うるさかったような気がするのは、私だけだろうか。