同じテーブルの角に座ると、コントローラーをお互い慣れた手つきで操作していく。
あ、そういえば
「今日遥が言ってたけどさ」
「うん」
「凛、志望校どこにすんの?」
「あーー、別に。まだ決まってない」
「ふーん」
まあ言わないってことはそうなのかなぁとは薄々思ってたけど。
凛の成績だとそこそこ良いところも頑張れば入れるはずだと思うけど、こうやって毎日一緒にゲームをしていても勉強してる姿は見たことないな。
「…凛こないだのテスト総合いくつ?」
「なに急に。500テン」
「真面目に」
「別に、柳北目指してるわけでもなければ佐野一校に行きたいわけでもないし、成績はなんとかなるでしょ」
心配すんなってトーンで言われても、果たしてそれを鵜呑みに安心していいものなのか。