「、」
鼻をカーディガン押し付けてクンクン匂いを嗅ぐと、凛の背中がビクッとそれに反応する。
「んーー、前の香りの方が好きだな」
「変態」
「全国の匂いフェチに謝れ」
柔軟剤の匂いに限らず、髪の匂いとか首の後ろの匂いとか、結構私は好き。
「凛だってどうせ変態なくせに」
「ほおー。その根拠は?」
「あんたが脚フェチってこと、私は知ってんだからな」
「……」
「幼馴染の観察眼ナメンナヨ」
「こわ」
そんなやりとりを交わしているうちに凛の家の車庫に着いてしまった。
─────キキィ
完全にタイヤが止まってから荷台からお尻を浮かせる。