「お、俺のことだったの!?」
まさかの発言で、あたまがついていかない。
俺のことばにコクン、と首を縦にふるから、ききまちがいではなかったみたい。
「まって、すっごいうれしいんだけど」
結優奈の照れが俺にまでうつって、それをかくすように両手で顔をおおう。
俺のきもちは、ずっと一方通行だと思っていた。
一方通行でもいいと思っていたんだ。
だから、ほんとうにうれしかった。
でも、顔から手をよけて結優奈の顔をみると、またかなしそうな顔にもどっている。
そして、
「……っ翼くん……」
くるしそうに、俺のなまえをよぶんだ。