「ただいまー」



と疲れに満ちた声で言うと



「遅い。腹減った」



陽斗くんの不機嫌な声が聞こえた。
2日間熱とかで聞いてなかった声だ。



「熱、下がったの?」


「36.7だった。
だから、病人食じゃなくて普通のメシな?マジで飽きたから」



声の調子もよく、熱が下がったのは本当らしい。



「それ、作った人に失礼だからね!」



そう言って夕飯を作るためにキッチンへ向かう。