「ごちそうさまでした」

あっくんは食べ終わると制服に着替えて登園の準備を始めた。

「新、偉いぞー」

葵が声をかけると

「だってぼくおにいちゃんになったんだもん」

と嬉しそうに答えてくれた。

「お兄ちゃんになったあっくんかっこいいね」

と言うと

「へへへ」

と照れながら頭をかいたあっくんが可愛かった。


それから身支度をして出かける準備が終わったら、3人で玄関に向かった。

「いってきまーす」

と言いながら玄関を出るあっくん。

「元気いっぱいだね」

「うん、ようちえんたのしみだからー」

結婚式の時には大人びて見えたあっくんも楽しみにしているのが分かって良かった。


色々な話をしながら幼稚園まで3人で歩く。

「あらたくんおはよー」

「りさちゃんおはよー」

「あらたくんおはよー」

「ゆうたくんおはよー」

幼稚園に近づくに連れて沢山のお友達に声を掛けられるあっくん。

「新は人気者だね」

葵があっくんの様子を見て呟くと

「そうかな?みんなであそんだらたのしいし、みんななかよしだよ」

「それはなかなか出来ない事なんだよ。新はみんなと仲良く出来るからお友達が沢山いるんだね」

「へへ。ぼくがんばってる?」

「新は凄く頑張ってるよ」

葵に褒められて嬉しそうなあっくん。