『みぃ、少し診るよ』

そう言葉を落として素早く聴診する。

呼吸が荒いのは発熱と嘔吐の為。

雑音は聞こえない。

嘔吐の原因は眩暈からか?

とりあえずみぃに確認しないと………


『みぃ………落ち着いた?』

『………つ、くん………ごめ、ね………』

グッと目を閉じながら謝るみぃ。

『俺は謝ってほしい訳じゃないよ?』

俺の言葉に苦笑するみぃ。

『前兆はいつからあったのかな?』

『え?』

『何もないのに突然嘔吐はしないよ。あったんじゃない?少しおかしいかな………と思うこと』

『………眠る前に、少し気分が悪かったの』

どこまで信じていいのか………

『………そっか。でも少しでもおかしいかなと思うことがあったら教えて欲しいんだ』

『でも、私へーきだよ?』

これは言うつもりないな………

『んー。今より辛くなったら教えてくれる?』

『………わかった』

とりあえずは知らせてもらう答えは貰えたけど………

要注意だな………

俺は嫌な予感しかしなかったみぃの返事を聞いて、時間がある限り顔を出そうと思った。