『みぃ、今日は一緒にお泊まり出来るって。良かったな』

まだ、俺の腕の中でグスグス言っていたみぃだけど、俺の言葉を聞いて、パッと顔をあげた。

『かなにぃ、いいの?』

『森先生がいいって』

『かなにぃ~すきー』

そう言って俺にギュッと抱きついてきたみぃ。

…………可愛すぎる



だけど……

『みぃ、ちょっと体が熱いから、お熱計ってもらおう』

宮本さんがすぐに計ってくれた。


ピピ、ピピ、ピピ

39.2

『上がってきてるね……宮本さん、解熱剤と発作止めの点滴お願い』

『わかりました』

『みぃちゃん、ちょっともしもしさせてね』

そう言いながら聴診を始めた森先生。

『んー。もしかしたら、熱も大分上がってきたし、肺炎になりかけてるかも……レントゲン撮ってみようか』

みぃは、風邪を拗らせたり、体調不良が続くと肺炎に発展することがよくある。

『分かりました。みぃ、少しだけ検査だって。お写真取るだけだから、痛くないよ』

みぃは、小さく頷いた。

『彼方くん。そのまま抱っこして来てもらおうかな』

『分かりました』

俺はみぃを抱き上げて、レントゲン室へ向かった。


みぃは、何度もしたことがあるので、子どもながらにスムーズに終わった。

病室に戻ると、点滴をして、酸素をつけて……

ベッドの回りにはもしもの時ために、受け皿が用意された。


『何かあればナースコールしてね』

そう言って、森先生と宮本さんは、病室を出ていった。