「はじめまして。僕の名前は高梨 蓮。」

「昨日、目が合った女の子…かな?」



私は小さく頷いた
頬がじんわり熱くなる
右の耳に髪をかけて
小さな声で言った

「こちらこそ、はじめまして。わ、私の名前は市川彩です…」

ほのかな甘い香り
彼の髪がふわっとなびいた
会った時から変わらない笑顔で
手を伸ばして言った


「お友達になりませんか?」



私はもう一度、小さく頷いた


纏っている空気が優しくて
こっちまで優しくなれるような


そんな彼とたった今、友達になった