「おい…起きろ!大丈夫か…!」


ペチッペチッ…ペチペチ……!!!

誰かが頬を叩きながら私に訴えている。



「蓮琉斗…!その子どーしたの!?」


もう1人の子が私に駆け寄った。


「倒れたんだよ…!!先生呼んで来てくれねぇか?」


必死な声でもう1人の子に言った。



「りょーかい!!」

そして、走って何処かへ行ってしまった。


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「今度こそお前を殺してやるからなぁ…!!」


ナイフを振り回しながら私に迫ってくる。


「イヤ…!!!!た、助けて…!!」



泣きながら、私は壁の端に逃げ込む。


逃げ場が無くなってしまい、殺される…。

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ガバッッッッッ!!!



「いやあぁ…!!!!!!」


ほ、保健室……………?


「はぁ。…良かった夢で」


横を見ると誰かが座って寝ていた。


(…!?だれ…!!!!しかも、どうしてここに?)



蓮琉斗 「ふぁー………。あ、起きたね」


目を覚ましてあくびをしながら腕を伸ばした。


蓮琉斗 「大丈夫?倒れてたから助けたんだけど」


「…………(話したくない。しかも、助けなくて良いのに)」


目線を逸らして私は黙った。
良い人のふりでもしてる?この人は?

どんどん、疑うことしか出来なくなった。



蓮琉斗 「なんで話さないの?」
「前から見てて思ったんだけど」

また、私と目線を合わせようと立って
見つめてきた。

(どうせ、話したらバラす人でしょ。)


蓮琉斗 「言いたくないのは分かる…けど。」
「知りたいんだ。君を。」


また、見つめる。漆黒のような色の目が私を
映し出している。


(知ってどうするの?得なんて無いでしょ。)