「何?お前、それで隠してると思ってるわけ?」

俊が言った
俊が怒ることなんて滅多にない
いつもへらへらしてるから、キレることなんてあまりない

その俊が、めずらしく怒っていた


「ふざけんな。バレバレなんだよ」

「別にあんた達には関係ないじゃん!」

「しょうがねぇだろ!なんかほっとけねぇんだから!」

2人ともムキになっていた
俺をそれは傍観している
ここで俺も怒れば収集つかねぇし


「……なんか、ほっとけねぇんだよ!
しょうがねぇだろ……」

「………」

俊がそう言っても、柚華は何も喋らなかった



「最後に聞くけど。俺等は迷惑なわけ?」

最後にしようと思って聞いた
ここで俺等の気遣いが迷惑なら意味ねぇし
又俺と俊で2人の日々が始まるだけだ

ただ、それじゃあ俊は後悔するだろうし
俺も、もしかしたら後悔するかもしれないし
まあ俺は俊ほど柚華を特別視してねぇから分かんねぇけど


「あっそ。迷惑なん「……そんなことは、ないけど」

小さな声で

柚華が話した


「自分でもよく分からないし

急に大切な人と会えなくなって・・・もう・・・生きていけないかと思った

結局人に頼ってばっかりで・・・今だってこんな事にあんた等を巻き込んで」


「もういいから」



ひと言ひと言必死に紡ぎ出す柚華を見ていると


なんだか哀しくなった