「んー…なんか嫌な予感…」

「ふーん。俊の予感当たるよな」

「だよなー!だから何かあるって!絶対」

「んじゃ、早く帰るぞ」


「おう………ってやっぱなんか無理!変な予感するって!
ってことで屋上行こう!」


そう言って俺は屋上までの道を走りだした

何故か行かなきゃならない様な気がする
何かに呼ばれてる気がする


「しょーがねぇーな。何も無かったら奢りな」

飽きれながらもついてきてくれる直は
マジでいい奴だ


そういえば、さっき柚華も屋上向かってたっけ

……ますます嫌な予感

柚華に近づいたのは、好奇心だった
誰も近づくなってオーラを出してたから
余計に気になって近づいた

少しはうち解けた
でも、それもつかの間でまた離れていった

それが、俺の今まで会った人の中では
ありえない行動で

人に拒絶されるのはこんなにも哀しいことなのかと知った

でも、あいつ1人だし
それが1番哀しいことだし

だから、俺が助けてやろうって思った


今、もしもあいつが危機にいるなら
俺が助ける


恋愛感情でもなんでもない

ただ、言うならば友情に近かった


ただ、あいつに拒絶されるのが嫌だった




俺たちが屋上への階段へ上る途中
あともう少しと言うところで、柚華の声が聞こえた



「いやあぁぁぁぁ!」



それは、悲痛な悲鳴だった