「言われてるって…?へえ…誰かに命令されてんだ?」

「べっ別にそんな…」

「じゃあ早いとこそいつ教えてくんない?めんどくさい」

「いいけど!最後に立っていられたらね!!」

不意打ちで私の鳩尾に拳が入りかける
が、ぎりぎりのところで避けた
こんな奴らに負けてなんかやんない

次から次へと繰り出される攻撃に躊躇うこともなく避ける
喧嘩慣れをしてる訳ではないけどこれぐらい避けられた


「ったく、ちょこまか逃げんなっ」

1人の女のパンチが私の顔面に向かってくる
かろうじで避けた私はバランスを崩してしまった

「つーかまーえた♪」

その瞬間、私の両腕はつかまれる


「足、動かしてもいいんだよー?」

足は動かせるのに、捻挫をした足は使い物にならない
それをこいつらは分かっていた
やっぱりそれもこいつらか…

左足は今もズキンズキンと脈を打っている


「さーて、どうしてほしい?」

「お前ら1人じゃ何もできないわけ?弱いね」

「…!ざけんなっ!」

「ハッ!最後にしてやろーと思ってたけど、やーめた
覚悟しなよ」


そう言ってリーダーらしき女がポケットから取り出したもの


それは鋭い刃をした



カッターだった