あたしは次の日、その男子高生に
声をかけた。

声をかける、ということは
今だからできることなのかもしれない。

元気がなかったあの頃は、周りを見る力さえもなかったから。

前までのあたしは今の男子高生みたいに暗かったかもしれない。

だから今度はあたしが勇気をあげる。


「あの…
こんにちわ。」

男子高生は、顔を上げてこっちを見た。


うわっ…
びっくりした…

よく見たらこの男子高生めっちゃイケメンじゃん。

少し肌が焼けてて、サッカーとかしてそうな…イメージかな?

「え、あ…
こんちわ。」

「高校生?」

「あぁ」

「同じだね。
名前はなんていうの?」

いいのかな?
こんなにズカズカと聞いちゃって。