「万理華さん、まだ助かる希望はあります。抗がん剤から受けてみませんか?」

抗がん剤…?
髪の毛抜けたりしないの?それって。

「そうすれば治るんですか?」

「何もしないよりかは可能性はあります」

0%より、1%でもいい。
ちょっとでも可能性のある道を進みたい。

あたしにはまだやり残していることが山ほどある。
もっと雪とも遊びたいし、武人ともたくさんこれからもずっとしゃべりたい。

わがままじゃないよね?


「抗がん剤治療を受けてみます」

「わかりました。
我々も全力で万理華さんをサポートします」
「では今日から一緒に頑張りましょう」


きょうから…!?

でも、頑張るって決めたんだから。

迷いなくあたしは言う。


「はい」