ガラガラッ


「あ、万理華。おかえり!」

雪の笑顔を見ると少し罪悪感がわく。

「ただいま、、」

「どうしたの?大丈夫?」

「雪こそだいじょうぶなの?」

「わたしは、もうふられちゃったからさ。少し悲しいけど、」

悲しそうな顔でにこって笑う雪を見ると、
あたしの頭には罪悪感しか残らない。

「ごめんね、ごめんね…」

「万理華?どうしたのー??」

「雪を裏切るようなこと、しちゃった」

本当にごめんね、ごめんなさい。雪。

「武人から、告白されて断らないとって
分かってたのに、何も言えなくて。」

「万理華…」

「あたしがさっきの一瞬で、雪の2年間をこわしちゃったんだよ。
本当にごめんね。 」

「そんなことくらいわかってるよ。」

怒らずににっこり笑ってあたしの背中をなでてくれる雪。
本当にいい友達もったな。

「万理華は武人くんに対してどう思ってるの? 正直にならないとだめだよ?
わたしにはもう気つかわなくていいんだからね?」