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今日もまた学園の鐘がなる。

ボディーガードも付けないで一人で家路を歩く。

普通の子たちにとっては当たり前かもしれないが、私は違う。

大企業の社長令嬢。

それが一人で歩いている。

いつ誘拐されたっておかしくない。

ただでさえ鈴蘭学園の制服を着ている私は、『お金持ちです』と言ってるのとかわりない。

・・・案の定、無事に帰れることはなかった。