――

朝。

誰よりも早く起きる。

って言ってもお手伝いさんは別だけど。

そして着替えて鏡の前に立ち、長い廊下を歩きリビングへ向かう。

「おっ!聖羅おはよう!!」

「おはようございます・・・ってお父様?!?!」

リビングには2ヶ月ぶりに見たお父様がいた。

「なんだ、わしがかえって来ちゃダメか??」

「い、いえ。確かお父様はインドへ行かれると耳にしたので・・・」

「あぁ。インドは長くなりそだから家族に会いに来たんだよ」

コーヒーを飲みながら呑気に話した。

「そう・・・ですか。お気をつけて。」

「あぁ。じゃあわしは行く」

コートをはおり、鞄をお手伝いさんに預けた。

「いってらっしゃい。」

―バタン

家、全体に戸が閉まる音が響き渡った。