「ラウリの言う通りね。ごめんなさい? 話を戻すわ」

コホンと軽く咳払いをして私が嵌めている指輪に視線を向ける。

「その指輪は、『真の力』を解放する事が出来るの」

真の力? この着物の力が強化されるのかな。それとも潜在能力が発動するのは流石に無いかな。

「真の力って妖の能力が増えたり、潜在能力が現れたりとかか?」私と同じ事を考えていた黒露が疑問を投げる。

「あら、そうよ。流石に能力が増える事は無いけど、潜在能力ね。ただ、特定の条件がないと発動されないわ。それ以外にも護りが強化する位よ」

普段はお守りとして身に付けると良いわと教えられ、そうする事にしよう。