ラウリが話題を変えた。これ以上の詮索はするなと言う事なのかもしれない。七無さんも困っている様子だし、この話題は忘れよう。

「相変わらずラウリは鋭いわね~、そうなのよこれはただの指輪じゃないのよ」七無さんはテレビ通販宜しく煽る。

「どんな指輪なんだよ」黒露は冷たい目で訊く。この子は遠回りなのが嫌いだからね。

「初めてのご友人しゃま! そんな事言っては駄目ですよ!」

珍しく白音が叱咤する。しかし、見た目のせいで怖さは無い。寧ろ可愛いく思える。黒露は狼狽える。白音に怒られるのは嫌いみたいだ。

「ふふ。昔、異世界でこんな風に煽るの見て、一度でも良いからやってみたかったのよ」

「それ、私が居た所にあったのですけど」

「ビンゴよ。蒼華の居た世界に二・三ヵ月居たのよ。私も一応神様だから空間の行き来は自由なの」そう言ってウインクをする。美人さんだから似合っている。

「神様も含めて初耳ですよ!?」

「オレも神様だぜ?」

四季神はどうしてここでドヤ顔を決めるの……名前から薄々分かっていた。

「うん。それは名前から分かる」

「ええ~嘘だろ」

本当、この人……神様は分かりやすい。何となく弄りたくなる。

「話をそらすな。四季神、貴様は生きて返さん」

「理不尽過ぎる!」

……ラウリも四季神には容赦した覚えが無い。