「ラウリ?」蒼華はラウリを見上げる。しかし、顔は蒼華の肩に委ねられていて見えない。

「本当に良かった……」

ラウリの弱った様子を初めて見た蒼華は彼の頭を優しく撫でる。

「うん、有難う。本当に助けてくれて有難う」

「……子供扱いしていないか」

先程の表情は一変してもう真顔になっていた。彼は照れ隠しで蒼華の頬を抓む。高校生位に見えるのに頬は柔らかい。

突然の行動に蒼華は驚き、固まったが、彼眉間に皺が寄っていて怒っている。
しかし、ラウリはそれに構わずぷにぷにとやり続ける。

「ラウリぃ、いひゃいよ!」蒼華は胸板を叩き抗議する。

「お前が痛いか痛くないかなんぞ、知らん」

ラウリはますます、頬をプニプ二とつねってくる。