夕方の6時…――。
学校が終わってからもう2時間以上が経っている…。
「…ねぇ、翔ちゃん?
ちゃんと人の話し聞いてる?」
まだ学校にいる俺は、ずーーっと早希の相談に乗っていた。
「…いや、つうかお前の事なんてどうでもいいし。」
「…はあっ。これだから冷めてる人間は嫌だよね。」
「……悪い…」
「っえ…?冗談だよ!?」
「俺ちょっと用事思い出したから帰るわ。」
それだけ言うと、俺はすぐに教室を出て行った。
早希がなんかブツブツ言ってた気がしたけど、そんな事はもうどうでも良かった。
きっともう菜穂は待ってはいないだろうけど、
俺の足は公園に向かっていた…