「あ、試したいことあんねんけど。」
「なーに」
「萌音たちの写真の顔さ、なんかのアプリで半分に切ってみて。萌音の右側と賢人の左側!」
「そーゆーのとくいやで!
…んで次は?」
「その右半分と左半分くっつけて!」
「いや見てみんこれ、ばり似てるで笑
どっちの顔でも共通するんちゃう?笑」
「ほんまにゆーてる?」
「おん、みてみ」
一瞬自分がどっちかわからなかった。
賢人の前で泣いた。
いつもは萌音がぎゅーってすんのに。
この日は逆。
「あんなこれな、運命の人やったら顔がどっちか分からんくなんねん。元々顔が似てるんやて。」
「賢人たち運命やったんかもな!
よしよし、」
「ほんまに賢人のこと大好きやのに、」
「運命の人やったら、どんな別れ方しててもどっかで会えるで!」
「離れきらんもん。」
海の砂浜で
ずっと賢人の腕の中で泣いた。
悲しい、愛しい、好き。
バラバラな感情が溢れてくる。