「兼尾おつかれ!いっしょかえろ?」


「おーう!笑 …遠回りしよっか?」


いっしょに帰るときはいつも萌音が兼尾のルートに合わせてた。


「なんで?別にいーのに」


「いや、三島…あー、いいなら良い」



振り向くと後ろでは
楽しそうに賢人が友達と帰ってる。


もっと悲しそうな顔して欲しかった。


せめてこっちを見ていて欲しかった。


もう他人。もう関わる事はない。


一途になったら苦しいだけなのに、萌音はどれだけ賢人を信じてたんやろ。



惨めだ。