賢人にとって、萌音と過ごした時間はそんなに長くなかったんかな? 萌音との思い出なんてすぐに忘れられるもんやったんかな? 賢人はいつも通りニコニコ笑えてるのが苦しかった。悔しかった。悲しかった。何よりも辛かった。 少しくらい悲しそうにして欲しかった。 少しくらい気まずそうにして欲しかった。 すれ違う時だって、目さえも合わない。 何回も何回も見てるのに、ただただ交わらない目と目。