好かれる女は
心を開いたフリをする。



後ろからしっかり掴んでみる。



「三島以外の違う人と付き合うつもりないと?」



「男の傷は男で埋める」





萌音の精一杯の強がりだった。
どんなに埋めようとしても
どんなに考えないようにしても
埋まるわけもなく、ずっと考えてる。



「俺それでもいいや」



「ん?笑」




「埋める役でいいよ」





「そっか」






「あー、嫌なら嫌って言ってくれんとこっちも傷つくけんね?笑」




「んーん、お願い」




1年生のときから同じクラスで
隣の席になる回数が多かった。


勉強はあまりできる方では無かったけど
運動神経は抜群だった。



夏休みに兼尾とは数回遊んで、
あっという間に体育会。