話は少し戻り、事故の前になる…

暴走族の解散後、うちの弟はこいちんと急速に仲が良くなっていた。

こいちんがうちに来るときはいつもきょーすけ、しょうも混ざり、一緒に遊び夜中まで飲み交わし…

年が離れていても対等に話し、対等に接し、時には本気で注意してくれるこいちんに、どこかしら居心地の良さを感じたんだろう。

そんなある日、兄貴の俺を置いてきょーすけとこいちんは、2人で北国の俺の友達の家に遊びに行くことになった。

2人とも仕事、学校を辞めたばかりで有り余る元気を発散したかったんだろう。

電車で6時間以上かけ、奴らは二人だけの旅行に出掛けた。

……帰ってくると知らせがきたのは2日後だった。