ふと見ると、奥の部屋にはかどわきが運ばれていった。

あれだけ叫んでいたのに、寝ているかのように静かに…医師や看護婦の話す言葉以外にかどわきの声は聞こえなかった。


不安が募る中、しばらくしてやって来たのは、坊主頭のプロレスラーのようないい体格をした30代くらいのいかちぃ先生。

「大丈夫だよ。心配するな!君は俺が治してやる。」

見た目はとても心配だったが、どこか包み込まれるような安心感と、優しく力強い声。

ホッとした俺は、そのまま彼に身を任せ始めた。

採血
全身レントゲン
鎮痛剤注射
意識レベルの確認

それらが終わった頃に今度は数名の警察がやって来た。