大手の金融機関は、未成年で若くても、社会人なら20万円まで出してくれた。

あとの30万円は自腹とその他のサラ金に駆け込み必死に金策に走るみんな。

俺はというと、学生には10万円も出せないと言われ、カッコ悪い話親父に頭を下げ仕事中に銀行に行ってもらい泣く泣く貸してもらうことになった。

理由も聞かずに出してくれた親父…

若い頃俺らみたいに無茶してたらしいから、きっとなんとなく悟ったんだろう。


本当に心から感謝した。


その夜、高級料亭にはうちらの代表一人、チェーンソー一人、その他の組幹部一人、仲介人一人の計四人が集まり、400万円のうちのいくらかの迷惑金をチェーンソーに払いなんとか話はまとまった。

もうどっぷり足を突っ込んでた連れが、遊び半分で始めたプロ野球の賭けで2000万円の借金を背負い、十代で子指を落としたのを考えればかなり被害は最小限に抑えられただろう…

この日俺ら8人は誓った。

「優しさや楽しさが見えてても…ヤ〇ザは所詮ヤ〇ザや」

この言葉を忘れずに生きていこうと。

後悔も借金も背負ったが、俺達の楽しく激しい暴走族時代はこれで幕を閉じるのだった。