胸が壊れるほどに愛してる

『カンカンカンカン』



「あっ、母が帰って来ました.......//////」


「本当?良かった」





───────『ガチャ』


母「ただいま〜」


美咲「お、おかえり!」


「お母さんですか?」


「は、はい......」


「僕、美咲さんの担任の、渡辺と言います!
よろしくお願いします」


「あぁ!いつも美咲がお世話になってます〜!」


「あの、今日はお話があって来ました」


「あの、美咲が何かしたんですか?!
美咲は、少し人と接するのが苦手ですけど、根は良い子なんです!」


「落ち着いてください。美咲さんの事じゃありませんよ」

「じゃあ、自分から話してみな」


「はい.........」


母「どうしたの?」


「お母さん、私、大学に進みたい
簡単な事じゃないって分かってるけど、私、頑張りたい!
これからは、今までの数倍迷惑かけると思う。それでも良い?」



母「............」


幸汰「お母さん、美咲さんは、とても優秀です。
なので、美咲さんに奨学金をくれる団体はいくらでもありますよ!」





「美咲の意見には賛成する!
でも、お母さん、やっぱりついてないわね」



「お母さん.........?」



お母さんのその瞳には、涙が浮かんでた


「鳥取に転勤することになったの」


「えっ.........」


「だから、ごめんね。」


「.........良いの良いの!私、興味本位で言っただけだから!」


幸汰「白石.........?」


「先生、すみません。家まで来て下さったのに
今日の事は、忘れてください」


──────「あの!」





母「どうしたんですか?先生」


「もし、良かったら.........」











「家に来ませんか?」



美咲「せ、先生、何言ってるんですか!?//////」



母「良いんですか?」



幸汰「はい!空いてる部屋もあるし、学校まで近いですよ?
心配でしたら、部屋に鍵も付けます!」


美咲「でっ、でも............!////」









母「先生、美咲をよろしくお願いします 」


美咲「お、お母さん!?」


母「だって、こんなに良い先生だから、大丈夫よ」


美咲「先生、本当に良いんですか?」


幸汰「うん!白石なら、全然大丈夫だ!」


「お母さん、僕に任せてください!」


母「ありがとうございます!」



幸汰「では、もう遅いので失礼します」


母「はい!よろしくお願いします」
───────次の日


隼人「おはよう!」


美咲「お、おはよう。五十嵐さん」


「昨日の事は、気にせんといてな」


「えっ!?あっ、は、はい!//////」




先生の事で頭いっぱいでした.........



「今日からやね!文化祭の準備」


「そうですね」


「頑張ろうな!違うクラスやけど」


「はい!」


『キーンコーンカーンコーン』


「じゃあ、HR始めるぞ〜
白石、よろしくな」


「............はい」



「今日は、ステージ発表の劇を決めます」



女子「はーい!ロミジュリがいいでーす!」


『良いね~!』



「ほ、他に意見が無いなら、決定します……」


『大丈夫でーす!』



「じゃあ、配役を………」



男子「ジュリエットは、くるみちゃんだろ!」

女子「ぴったり!」


くるみ「私で良いの?」


『さんせーい!』



「で、では、くるみさんで………」


くるみ「じゃあ、ロミオ役は私から指名していいかな?」


「は、はい…………」



くるみちゃんは、長い髪を揺らしながら、あの人の前に立った