「ワタシは今でも、七瀬が何をしたのか分かりません。七瀬が姿を消した理由も。何故亡くなったのかも。 でも、七瀬は必死に約束を護ろうとしてくれていました」


「そうね。あの子にとって、あなたは全てだったのよ」




話ながらゆっくりと歩を進めて
だんだんと見慣れた道へと差し掛かる。


この道を通ると何度でも思い出す。




「七瀬は本当に凄かった。何せ、絶対に無理だと思っていた桂子さんとワタシを和解させたんですから」