家に上がると懐かしさを感じた。 良い思いでも、嫌なことも全部。 俺はかつて義母と向かい合ったソファーに座り、今度は父さんと向き合った。 父さんは俺が家を出たときよりふっくらしていて、穏やかな生活をしていることが窺えた。 飲み物もない テレビの音もない 何もない中で父さんはポツリポツリと語り始めた。