「随分時間が経ってしまったから、簡単にで良いわ。歩きながらで平気かしら?」 「はい。 ここはワタシに持たせてください。」 「そう?ありがとう」 「いいえ。それじゃあ出ましょうか」 感じの良いウェイトレスに礼を言って会計を済ませる。 外に出ると滞っていた空気を風が追い払っていく。