『…………こんにちは?』




誰も存在すら知らないような地学準備室を、七瀬は見つけた。



きっと、一目見たときから引かれてた。

他人を突っぱねる口の底で
実は繋がりを欲してた。




『帰ろう』




何も言わず
俺に居場所を作ってくれた。