「なぁ、円城寺さん」 「はい?」 窓の外に目を置いたまま、虚ろに掛けた声 窓越しに、円城寺さんがゆったりと広角を上げたのが見えた。 「そろそろ、考えがまとまりましたか?」 「…………」 優しく問いかけられた質問に俺は答えることが出来ない。 七瀬はいつからこの家にいたんだ? どうして親と住んでないの? 七瀬が母さんを殺したってどういうこと?