「ずっと、機会は伺ってたんだ」



ベッドの上に向かい合って座っているのに
小さな手が俺の手を握っているのに



「ただ、思ったより楽しくて先延ばしにしちゃった」




俺達には壁がある。
決して触れられないように、何かが間を隔てている。




「やっと、いや違うね。もう逃げられなくなっちゃった」