「じゃあな」 軽く手を挙げ別れを告げる。 歩き出す俺の先は真っ暗で、七瀬の家に灯る光が俺の影を地面に長く焼き付ける。 嘘、だったら良かった。 七瀬に背中を向けた瞬間から何処からともなく感情が覚めていく気がした。 嘘が、嘘だ。 七瀬と一緒にいたいよ。俺は