「そうだな確かに全てのものには創造主がいる。でも俺が言っているのは身近な人からの行為にあるんだ」


「どこをどう身近と言うかによって可変な定義はいただけないな。血の繋がり?接触度合い? 0と1で仕分けられるデジタルの世界と違うこのアナログ世界でのあやふやな会話は誤解を招く原因になるよ?」



「七瀬は分かってない。アナログだからこそあやふやな話が出来るんだ。理論では淘汰出来ない事象に応用が効かないようではこの世を生きていくことは出来ないよ」


「一理ある。ただ考えてみてほしい。そもそも中村は人の思いが伝わるやつというこの世に存在すらしない架空のものを求めている。この時点で今私達がいるこの世界の理屈は通用しないんだよ。私が出したデジタルという例に囚われ話の本質を見失うようでは真の目的が達成されることは無いだろう」



「ところでこの話いつ終わる?」


「今終わった」