人間一人の都合で変わるほど世界は甘くない。


当然のようにやってくる学校というもののために、中村は早朝に家に帰った。


学校で会うという約束をして。





冬の朝は乾いた寒さが厳しい。

マフラーを貸すのは二度目だった。



学校で返すと言って帰って行った中村の背中を見送り早々に家に入る。



あぁ……本当

嫌になるくらい寒い。