「私が気遣いを見せているうちに答えなさい。中村は喧嘩した?反応しろ」 完全に悪役の私 気分悪い。 体育座りの格好で頭を膝に埋める中村の前に移動して、声を低くして言う。 先輩は怖いって思い知ればいいよ いつまでも反応を見せない中村の前髪を掴んで無理矢理顔を上げさせる。 人を睨んでいるような切れ長の目は赤く腫れぼったい。 私の目の前に居るのはただの泣き虫な餓鬼だ。